Lovely Child 3章 みんなでトランプバトル♪



トランプバトル内容、ばば抜き。ルール、いたって普通のばば抜き。
ただし人数が多いため2人1組で争う。ペアは1ゲームごとに抽選で決める。
罰ゲームは1ゲーム終了時にビリだったペアがやるものとする。
「くじできたよ〜。」
そう言いくじを作ったとシズクが戻ってきた。
かわいいどころが戻ってきて場の雰囲気が明るくなる。
なぜ2人が離れていたのかというと、くじを作る人で一時争いになり、
公正にするため、1番不正行為を働かなさそうな
とシズクがくじを作ることになったからである。
皆もちろん狙いはとペアになることなのだが…結果はいかに。
「オレ6番♪は?」
その言葉にすぐさま注目される
皆気になるの結果。結果次第によっては殺気が飛び交うその結果。
「私〜?…んとね、2番。2番ってだーれ?」
(ちっ。)
心の中で舌打ちをするもの数名。はっきりと悔しがるもの数名。
意外と静かなもの数名。
そんななかとのペアを獲得したのは…。
「あ、私だ。」
声を上げたのはマチ。
証拠とばかりに2とかかれたくじを見せつける。
(マチか〜。でも女だからまだマシか。)
(マチ…う〜ん美女が2人並ぶってのもいいねぇv)
など思う奴らがいたが、とりあえずゲームはスタートした。

「ねね、マチこっちのカードどうかな?」
「んー、でも私はあっちのカードの方が安全そうな気がするよ。」
「そっかな〜。まぁいいや、じゃあそっち。」
女同士のこともあってかときおりくっついては笑いかける
マチもまんざらではなさそうである。2人はとても仲良さそうに見えた。
そのような様子に他の人たちは正直やきもちを焼いていた。
意外な伏兵マチ。
罰ゲームを受けたフランクリン&コルトピペアの歌なんて
その人たちにはどうでもよかった。
はひとりその歌に感動していたのだが。

第2のくじ引き。今度こそとペアを!願うのはそればかりだ。
しかし運良くその座を手に入れられるのはたった一人。さて今度は…。
「いち〜!」
声高らかに人差し指を天に向かって上げる。どうやら1番を引いたようだ。
「じゃあオレだな。」
そう言い1番のくじを掲げたのはクロロ。今度はクロロとペアである。
皆一瞬目がギランと輝いたが、
相手が団長であるためとりあえずはおとなしくしていた。

ゲーム中、クロロはをひざに乗せてその身体に腕を回していた。
並んでいてはカードが見えにくいだろうとの配慮らしいのだが、
それは言い訳に過ぎないだろう。
クロロはときおりの髪に鼻をうずめ、
にやりと不敵な笑みを浮かべていては他者を見ていたのだから。
それに気づかない。それどころか無防備にも顔を近づけたりしていた。
団長の理性が持っているのは立派だが、
そのもどかしさがなお憎らしさを募らせる。
相手が団長じゃなかったら即刻殺ってしまっているかもしれない。
それくらいのいちゃつきようだった。
皆はせめてもの抵抗に早くこのゲームを終わらせることに真剣だった。
はのほほんと「皆がんばってるな〜」と思っていた。

第3のくじ引き。
「今度はシャルだねっ!」 
今度は&シャルナークペア。
は今にも飛びつかんとする勢いでシャルナークのほうへ向かった。
クロロはが離れたあとのかすかなぬくもりを名残惜しそうにしていた。

ゲームスタート。
少しして、シャルナークは皆が自分に向ける殺気が
先ほどまでとずいぶん違うような気がした。
格段に恐ろしさが上がっているのである。
確かにクロロにあそこまでいちゃつかれたのに、
団長だからと我慢すれば殺気は膨れ上がるだろう。
シャルナークは少し恐怖心を感じながら横にいるを見た。
と目が合った。
はしばらく目をまるくしながらシャルナークを見ていた。
その目にシャルナークも視線をとらわれてしまった。

2人の大きな目にはお互いが映っている。
2人の世界が作られた。
そう思った矢先には満面の笑みを見せた。
のよくする意味のない笑顔にもかかわらず、
不覚にもシャルナークはときめいた。
熱が上がり、照れのため少しだけ身を引きたくなる。
突き刺さる他者の視線が自らに当たった時点で溶けてしまいそうだった。
(あとでオレ、シメられるな…。)
そう思いながらシャルナークはに微笑を返した。
 
今ゲームの敗者=&シャルナークペア。

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あとがき

・トランプゲームをほとんど無視しています。誰がペアかのほうが重要ですから。
・フランクリンとコルトピ…本当のところ歌はどうなんでしょうね。
・団員にとって団長は特別なのか?1番の実力者と認めていると思うのです。だからうかつに手を出せない。


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