終わりよければすべてよし


夏だ!海だ!
ということで、ゴン、キルア、レオリオ、
そしての4人は海水浴へと出かけた。
青い空に白い砂浜…まぶしい。
何が一番まぶしいかって、それはの水着姿でしょう!
砂浜にが現れたとき、男達の顔はだらしなく緩んでいた。
、その水着すっごく似合ってるね!」
先陣を切ったのはゴン、それにキルアとレオリオも続く。
「ほんと。すっげーかわいい!」
「華だよな、華。」
まるでほめあい合戦。
男達がの水着姿をひとしきり眺め終えた後に、
4人は海の方へと足を向けた。

そのときは見覚えのある姿を見つけた。
「…あれ?クラピカ?」
そうつぶやくとその声に反応したのか クラピカもそちらの方へ振り向いた。
…?」

「クラピカも来てたんだ!」
「あぁ。ボスが海に行きたいと言ってな。」
クラピカの周りにいるのは、ネオン、センリツ、バショウ。
ネオンが好奇の瞳でを見ていた。
「ねぇ、私はネオン!あなたは?」
。あなたがクラピカのボスさん?よろしくね。」
「よろしく!で、ちょっとききたいことがあるんだけど…。」
後の方になるほど、ひそひそ声になるネオン。
何かをたくらむような表情。
はその様子にはてなマークをうかべた。
ネオンが口を開く。

「連れの3人…誰が彼氏?」
「は!?」

「俺。」
突然、顔を出すキルア。
「ふざけんじゃねーぞ!…は俺のだ。」
女性二人の話に割り込んだキルアに つっこみを入れたのはレオリオだ。
だが、余計なことまで言っている。
どうやら「彼氏」と言う言葉に耳が反応したらしいこいつら。
「じゃあ、中間とって…俺?」
ゴンが照れくさそうな笑顔で続いた。
「違うよー!3人は友達だって!」
(お前ら…。)
そんな様子を見て、クラピカはひそかに青筋を立てていた。

そしてゴンとキルアは海へと行った。
邪魔者がいなくなり、うれしそうにを見るレオリオ。
つい、笑みが漏れる。
「なぁ、。オイル塗ってくれねーか?」
「ん、いいよ。」
の了承を得て、レオリオはうつぶせになる。
やがての柔らかい手が伸びる。
オイルを手に垂らして優しくレオリオの背をなでる。
レオリオはその気持ち良さに酔いしれた。
(くぅ〜!良すぎんぜ〜!)

だが、幸せは長くは続かない。
〜、泳ごうぜー!」
勢いよく飛び出してきたキルアとゴンに腕を引かれ、
はそのままさらわれてしまった。
「あ、!」
そのままの体勢でレオリオは手を伸ばした。
その瞬間、背中に衝撃が走った。
ドスッ!
「がふぁっ!」
地面とぶつかり、言葉にならない悲鳴を上げるレオリオ。
痛みを感じつつ、ゆっくりと後方へ振り向いてみる。
…クラピカがものすごく怖い顔でレオリオの背中を踏みつけていた。
「…一回、死ぬか?」
本気で殺されるかと思ったとレオリオは言う。

水浴びするに二人は見惚れた。
太陽に反射され、肌にまとっている水がきらきらと輝く。
それは光のドレスのようで美しい。
それに相乗効果を起こす活きた表情。
二人はただただを見つめ続けた。

しばらくしてキルアは行動を起こす。
。もっと深いところ行こうぜ。」
「いいよー、別に。」
「いいからいいから。」
半ば無理やりの手を引くキルア。
その足取りはいたって軽い。
二人はどんどん沖へと向かっていた。

「ほい。」
「え。って、わぁっ!」
突然、キルアはつかんでいた手を離した。
するとどうなっただろう。
すでに深いところまでたどり着いていた二人。
の身体はそのまま底へと沈もうとした。
しかし、実際はそこまで沈まず。
は反射的にキルアの身体にしがみついていた。
「ちょっと〜。」
深いところに連れていかれたことに困り声をあげる
しかし、キルアの顔は笑っていた。
まるでこれを狙っていたんだといわんばかりに。
「早く戻ろう!」
「はいはい。」
懸命にしがみつくにキルア、ただいま幸せのさなか。
(へへ。抱き心地抜群♪)

ぐしゃり。
それは、ちょうど飲み物を買って、戻ってきたクラピカが、
の姿を見つけたときに起こった。
「あ〜あ。」
飲み物の入った紙コップが無残に握りつぶされた。
なんてことのない顔でそれを見るネオン。
そのそばで、バショウとセンリツの顔は明らかに引きつっていた。
「マジ、怒ってるぜ…。」
(怖いわ…クラピカ…。)

やっと岸に戻ってきたところで、は、今度はゴンに手招きされた。
。」
「何?」
「これ!」
差し出されたゴンの手。
その手のひらには小さな貝殻が乗っていた。
「サクラ…貝?」
「うん!…にあげる!」
たたえるは極上の笑顔。
「ありがとう…。」
の手のひらに貝殻が移され、 は少しの間それに見惚れた。
「きれい…。」

「いや、の方がきれいだろ。」
「だな。」
すかさず出てきたレオリオとキルア。
なぜか二人の腕がの肩に乗っている。
傍から見たら4人はとても仲が良さそうに見える。
それを見て、拳を握り締める男がいた。
「お前ら(仕事中だからとおとなしくしておれば)…。」
「あ、クラピカ。」
重く黒いオーラをまとうクラピカに
他の人たちは何も言わずともぎょっとした。

息を吸った後、クラピカは叫んだ。
「軽々しくに触れるな!だいたいは私の…。
少しの間、辺りが静まる。

「な、なんだよ…。」
「つーか、クラピカにそういうこと言う権利あんのかよ…。」
「気持ちはわかるけど…。」
少しずつざわめき始める男3人。
セリフがセリフのため、やはり納得がいかないのだろう。
そのとき、ざわめきの中にふとの声が入った。
「クラピカ…。」
の眼はうるんでいた。

(え!?)
(まさか泣かないよな…!?)
再び心を揺らす男達。
そんなに、クラピカの怒りのオーラも引いていく。
はそのままの顔で足を動かした。
「クラピカー!」
「な、なん…。」

ポスッ。

はクラピカの胸に飛び込んだ。
「…うれしい。」
『!!!』
その様子に、ゴン、キルア、レオリオの意識が今にも飛びそうになる。
けれど、クラピカとが離れる様子はない。
顔を赤らめる二人。
「あ、あぁ…。取り乱してすまない…。」
「ううん。クラピカの気持ち…わかったから…。」
良い雰囲気でくっついている二人を見せ付けられ、
ゴン、キルア、レオリオは愕然と地にふした。

「めでたしめでたしってね♪」byネオン


---END---



あとがき

クク様より54000のリクエスト「逆ハーでクラピカ勝ち」
久々の逆ハーレムなので、手探りしつつ、何とか書きました。
リクエストありがとうございます。…うちのクラピカは怒りっぽいなぁ…。




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